新装 [東京・中央区]
「歯科医院らしくない雰囲気に」というご依頼のもと、黒と白を基調にした歯科医院ができあがりました。
ドアを開けるとLEDライトにきらめく大理石とガラスでできたフロントと、床に大きなグラデーションを描くカーペットが目に飛び込んできます。蛍光灯の照明が無ければ、デザイナーズホテルへ迷い込んだと思うかもしれません。3室ある治療室は、目線より少し高い壁に仕切られていてプライベートが確保されているので、治療に専念することができそうです。
雰囲気を造るポイントになったのは、照明とカーペット。照明は、清潔感のある蛍光灯は使いつつ、廊下の床面にアップライトを設置することで、緊張をほぐしてくれるリラックスしたムードを演出しています。
廊下の照明にも似合うタイルカーペットは、フロントに使用しているものと同じものを使っています。グラデーションの向きを変えることで、スタイリッシュな個性が生まれました。
診察室と廊下の仕切りは、空調や照明をさえぎらないよう少し隙間を空けてあります。ビルの一室という制約のある空間の中で、診察室のプライベートを確保しつつ、使い勝手を意識して出された答えがこの仕切りの高さでした。
空間を広く見せるため、左手には鏡を張りました。フロント部分のテーブルは建具職人の手作り。大理石の天板の下と足下にLEDライトを仕込んだ凝った造りになっています。