RC造 3階建 [埼玉・上尾]
一見、デザイナーの作品のように見えるこの住宅。実はご主人が自ら設計したものです。「家族構成が変化したら間取りを変えられるように」「階段や建具が古びたら簡単に取り替えられるように」。ご主人がたくさんの思いとアイディアを込めて、図面以外の部分はご自身で設計。より現実的なプランになるように正建アーキスタがお手伝いしたユニークな試みになりました。この一戸建てのコンセプトの核となったのが「スケルトン・インフィル」という考え方です。スケルトン・インフィルとは、間取りが自由に変えられるよう、構造体(=スケルトン)と内装・設備・間取り(=インフィル)を分けて設計する方法です。在来の木造住宅では、耐震性を高めるために取り除くことのできない壁が多かったのですが、スケルトン・インフィルでは、子どもの成長や家族構成の変化に合わせた間取り変更が可能です。
さらに、断面が長方形の柱を使用する「扁平ラーメン」という構造を採用したために、柱や梁の出っ張りが少ない空間や、2階から3階のまで続く大きな窓の設置ができました。スケルトン・インフィル×扁平ラーメン構造で生まれた開放的で広々とした室内空間を、シンプルかつ温かみのあるインテリアにできたのは、コンクリート打ち放しの壁とフローリングや建具に使われている無垢材。コンクリート×無垢材の質感そのものがインテリアの大きなポイントになっています。
RC造の住宅は定期的なメンテナンスを行えば、100年は住み続けられると言われています。100年後、この住宅に住んでいるのはお孫さんのご夫婦でしょうか? 家族構成が変わり間取りも変化しているかもしれません。
ご主人の夢を実現したこの住まいから、学んだのは一般の方でも熱意と情熱と時間があれば、思い通りに設計する家を建てることが可能だということ。まさに夢を実現するお手伝いとなり、貴重な経験になりました。
建築業界では「コンクリートは生き物」だと言われています。 一見無機質な素材ですが造り手のしっかりした思いがなければ、不思議とキレイなコンクリートは打てません。今回の住宅は、別の施工例のコンクリート打ち放しを見て「仕上がりがキレイだから」と、オーダーをいただくことになったもの。内壁にもコンクリートをふんだんに使っているため、たっぷり思いを込めて仕上げました。結果、美しいツヤのある仕上がりになり、施主様にも喜んでいただくことができました。
2階から3階は、大きな吹き抜けが設けられています。窓も、2階の床から3階の天井までぶち抜きなので、とても気持ちのいい開放感と広がりのある空間になりました。 もし家族が増えれば、3階部分に床を張り、部屋数を増やすプランも可能になっています。
明るい印象の吹き抜け部分には、屋上のトップライトがひと役買っています。優しい光りが降り注ぎ、家族の笑い声が似合うリビングダイニングになりました。
1階のウッドデッキから2階のテラスへ続く階段も、もちろん取り替え可能。屋外のパーツは傷みやすく古びた印象になりがちなので、メンテナンスを考慮した造りが重要です。
2009年6月4日、「長期優良住宅普及促進法」が施行されました。文字通り長期間住める住宅を普及させるための法令です。「耐震性」「劣化対策」「維持保全計画」などの9つの基準を満たすことで、住宅ローン減税が優遇されます。通常日本の住宅は、25年で減価償却され価値が認められなくなってしまいますが、「長期優良住宅」では、100年後も資産価値を維持できる世代を超えて住み続けられる家を目指しています。使い捨ての住宅から環境に優しい長寿命の家へ。正建アーキスタでは、長期優良住宅のご相談を承っております。
施工地域:関東エリアをおもな施工範囲としています。[東京/神奈川/千葉/埼玉/群馬/栃木/茨城/山梨]
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